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ナラティブRBA奨励賞

2008.06.10

2008年6月MVP受賞 ゆかりの杜 Tさん/みはるの杜診療所 橋本美由紀主任

■推薦者:ゆかりの杜 澤田課長
■対象者:ゆかりの杜 Tさん

去年の出来事である。突然「異動した方がいいのか、それか辞めた方がいいのか迷っている」と相談してきた。いやいや、あんた異動してきたばっかりだし、そんな極端な結論を出す意味がさっぱりわからなかった。まず話そうよと言いながら、いっつも熱く語り合ってたのに、あんなにこの前頑張るって言ったじゃんと、正直、めまいがした。話しを聞いていたら、原因が私にある事に気づいた。去年、異動してきた彼に、絶大な期待をかけていた。こんな風に、あんな風になって欲しいと「育てる」事に1人で突っ走った。彼も同調していると思っていた。が、しかし、ちょっとした事で彼のプライドを傷つけていた。彼はその事で悩んでいた。そんな事も知らずに私はまだ突っ走っていた。私のはき違えた期待が彼を苦しめていたのだ。退職まで考えていたなんて、思いもしなかった。危うく彼の「芽」を摘んでしまう所だった。その日は日付が変わる頃まで話した。彼がしたい事、私ができる事。彼がこの先どんな道を歩んでいきたいか、一緒に描いていきたい。…あれからもう半年。彼はたくさんの人を前に事例発表をした。図体はでかいくせに、緊張して、えづいていた。外回りも経験した。言葉足らずだったと、落ち込んで帰ってきた。ため息を聞かなくなった。家族の口から彼の名前をたくさん聞くようになった。ケアマネさんに自分の言葉で想いが伝えられるようになった。何より堂々とスタッフの前で意見ができるようになった。表向きな想いだけで進むんじゃなくて、自分の想いを形にする。「なぜ、どうして」を自分の成長のチャンスにできる。それが今の彼。まだたくさんの事が彼を待っている。まだまだこれから。でもできればいつも前を見ていて欲しい。道に迷ったらまた一緒に前を向いて歩けるようになりたい。自分がどう在り続けるか。そこから逃げずに、今を歩き続けている彼に、これからも「期待」しつつ、MVPを送りがてら、もってビシビシしごきたいと思う(笑)


■推薦者:みはるの杜診療所 岩渕課長
■対象者:みはるの杜診療所 橋本美由紀主任

事業所の中でとても存在感があり、頼れるあねごなんだけど、実ははとってもナイーブで涙もろいHさんを今回推薦させて頂きます。 私がHさんとこの事業所で一緒になるまでのイメージは、ちょっと怖いなぁって思っていました(ごめんなさい)。でも仕事を通して関わっていくうちに、この人は利用者さんのことをよく想っているんだなぁって感じる出来事がたくさんありました。言葉ではなかなか表現できない利用者さんには笑顔でほんのり甘い声で声掛けして、その人がいま何を望んでいるかを何度となく根気よく問いかけ、その人がベット上で少しでもむせようものなら、その音を聞き付け、疾風のように現れて、手際よく吸引のお手伝いをして行く姿をよくみさせてもらっています。またある時は、体調の悪い利用者さんをみている旦那さんがなかなか動けない状態でこちらに相談というかこっちでなんとかみてほしいというほぼお願い状態で電話があると私や相談員、そして先生やケアマネにも一生懸命報告、連絡、相談をしてケアマネを動かし、受け入れ先を決めるまでに至ったこともありました。そして何よりも別れを大事にしていて長い間利用して頂いた利用者さんのお通夜や葬儀には、必ずその場に向かい、大粒の涙を流しながらご家族と抱き合う姿は、その人本人だけでなく、周りの家族ともいい信頼関係が築かれていたんだなあと思わされました。4月からは主任という立場にもなり、今まで以上に責任感が圧し掛かってくる日々が続いています。体調不良者の穴を埋めようと何度となくシフトを考え、できるだけ周りのスタッフに負担がかからないように調整してくれている姿はほんと頭が下がります。Hさん自身が疲れがたまっているのに、「これわたしやっとくから早く帰って」っていう言葉を何度となく耳にしたことか。でも水曜日の先生たちとのミーティングの場で山崎先生にかけられた一言で張り詰めていたものが涙となって溢れ出してしまい、その姿をみて私たちが感じている以上に辛かったんだなってミーティングに参加していた誰もが感じ取り、改めて自分たちもHさんを含めた看護との連携を強くしていかねばならぬと思わされました。Hさん、これからも何かと苦しい時が沢山出てくると思われますが、一つひとつみんなでその山を乗り越えていけるようにこの建物にいる全員で頑張っていきましょう。 追伸:同い年なんでお互い体をいたわりつつ、楽しく仕事ができるようにしましょうね。

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