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ナラティブRBA奨励賞

2009.09.08

2009年8月MVP受賞 ゆかりの杜 藤谷舞さん

■推薦者:ゆかりの杜 澤田加奈子課長
■対象者:ゆかりの杜 藤谷舞さん

舞ちゃんはスタッフみんなの妹みたいな存在だ。利用者にとってはひ孫ちゃん、家族にとっては娘みたいなものだ。舞ちゃんとの出会いは偶然ではなく、必然的な縁だったと感じる。 初めて会った時の舞ちゃんは、ほっぺたがピカピカに光っていた。縁あって、入職してきた舞ちゃん。出勤時間は誰よりも早かった。7時半には出勤、テーブルを拭き、利用者のお茶を作る。明るくて、えくぼが特徴的な笑顔を持つ彼女だったが、時が経つにつれて 笑顔がひきつり、年寄りとの話が続かないことが見え隠れ。当時、舞ちゃんの育てのお姉ちゃん役だった、なっちゃんにだけ、胸のうちを話していたみたいだった。『どうしても苦手な人と、どうしたらいいかわからない』『つねられる、泣かれる、暴れられる…どうしたらいいかわからない』目の前の現実が、彼女には大きな壁となってたちはだかっていたんだろう。それでも、彼女の笑顔が曇らなかったのは、周りのスタッフの支えと温かい『守られてる感』があったからだと思う。入職してすぐに、夏祭りのボランティア受け入れを担当した。放任主義の上司からは『まずはやりたいようにやってごらん』と言われ、不安ながらも、ひとつずつ、解らない所をクリアしながら、進めていった。なっちゃんが退職するとき、飲み会の『乾杯』から、すでに泣きじゃくり、『なんで、私を中途半端にして、いなくなるんですかぁ~』と最後まで泣き通した。…あれから半年。舞ちゃんはまた夏祭りの担当となった。去年とはうってかわって、段取りよすぎて、上司の出る幕なし。 夏祭りも近づいたある朝早く、舞ちゃんから泣きそうな声で電話がきた。『熱が…なんとか下げようと頑張ったんですけど、8度から下がらないんです』一人暮らしでさぞや、寂しいだろうと思い、数名の年寄りをつれて、アイスやらプリンを届けに舞ちゃん宅へ。スタッフと年寄りの顔を見るなり、涙を流す舞ちゃん。翌日にはケロッとして『あ~、今まで風邪で学校も休んだ事ないのにー!!』無駄に鼻息を荒くして悔しがっていた。 夏祭りの当日の朝、みんなより先に現地に向かう舞ちゃんは『先にいってますね!』と、ピカピカのほっぺたにえくぼを作って、にかっと笑っていた。 日頃から『TーBORAN知らないだろ』だの『工藤静香の歌知ってるか?』だのとチーム53に質問攻めにされ、かわいがられている舞ちゃん。上司の過去の栄光を何時間もうなずきながら、じっと聞いてくれる舞ちゃん。年寄りにケータイを向けて写メを撮ってはケタケタ笑っている舞ちゃん。『ほっぺた、光りすぎ』といつも年寄りに言われている舞ちゃん。でも、泣き虫で女の子な舞ちゃん。若干22歳の舞ちゃん。今じゃ、彼女に仕事を頼んでおけば正解だな…と思う。放任主義の上司は、逆に仕事を頼まれる事もある。みんな舞ちゃんを頼るから、舞ちゃん、舞ちゃんとよく呼ばれているな。その度に舞ちゃんの大声が聞こえる。たまにトイレから聞こえるときもある(笑) 舞ちゃんの実家は牧場です。『最近は乳価がさがっちゃって…』と話す藤谷牧場のお嬢さまは、『大らかさ』『繊細さ』だけのお嬢様ではなかった。『芯の強さ』と仕事を休んだ事を心底悔やむ『根性』をも持つ、腹ペコお嬢様です。 そんなお嬢様は、1年たった今でも出勤時間は誰よりも早い。今朝も7時半。電話係、ミーティングのしきり、リーダー業務、イベントの企画、合間にはトイレの鏡にお花の絵をかいたり、写真をペタペタ貼ったり…上司よりも仕事の多い、舞ちゃん。周りのスタッフのあったかい手に守られながら、1年前と変わらず、自分を貫いているゆかりのルーキー、青森生まれの藤谷舞ちゃんを推薦します。いつも腹ペコなので、大好きな焼き肉とパフェをたらふく食べてもらいたいです。

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