清山会グループからのご案内

震災復興メール

2011.04.29

小林忠

お疲れ様です。桜の開花とともに寒さが戻り、また暖かくなったりしながらも特に体調を崩すこともない支援室の小林です。 震災から早いもので2か月が過ぎようとしてます。あの日、ぼくは鶴岡さんと二人で立町の若干古めのビルの2階で打ち合わせ中に突然の揺れに襲われた。外に逃げ出そうにも鶴岡という大きな壁に阻まれ、どうすることも出来ずに揺れが収まるのを待つしかなかった。やっとのことで、壁を乗り越え外にでると多くの人がどよめきの中立ちすくんでいた。余震が続く中、打ち合わせは打ち切られそれぞれの職場に向かう。その時は、まだ「随分と大きな地震だったなぁ」くらいにしか思っていなかった。 車を走らせ事務所に向かうが、信号が全て消えいたるところで渋滞が発生。歩道には今までに見たことのないくらいの人が歩いている。スーツ姿にヘルメットを被り足早に過ぎ去るサラリーマン。防災頭巾を被り不安そうに歩く小学生。サバイサバイの前を過ぎ、青葉消防署前の道路の真ん中から噴き出す水。大きなショーウインドウが割れた車屋さん。尋常ではないことに気づかされた。やっと支援室に電話が繋がり、被害が甚大であることが分かると同時に、いずみでは負傷者がいないだろうことも知る。 2時間かかりやっといずみの杜に到着。送迎でごった返す玄関。不安そうに待っているお年寄りたち。自分も不安だろうに笑顔で優しくお年寄りに話かける頼もしく見えるスタッフたち。4階に駆け上がるとスチールロッカーが倒れ、書類が散乱し無残な姿になった支援室。屋上から見える幾つかの煙。やっぱり尋常ではないことが確信に変わった。各事業所に電話を入れるが、縁むすびだけが最後まで連絡がつかない。やっと繋がった縁むすびスタッフは静岡に居た。 1階に行くと多くのお年寄りの中、ぼくたちは何することも出来ずウロウロするだけ。その中で、お年寄りを守るため懐中電灯の明りを頼りにテキパキ動き回るスタッフ。こうしてはいられない。やっと動き出すきっかけをもらった。小原さんとみはるに向かう。道路はいたるところで異常な段差が生まれ、ブロック塀がいつもと違う形に。グループホームみやぎの杜によるとひとつにユニットに全員集合。すでにお年寄りは落ち着いて寝息をたてている。みはるは1階待合室にもわっかふぇにも処置室にも布団が敷かれ、横になっているお年寄り。事業所の中で一番海に近く帰宅できないお年寄りが想像以上にいる。2階にあがると何故か豊富にあるバナナたち。「部長、バナナたべますか」いつもと変わらないスタッフに一安心。わかなの杜、デイサービスみやぎの杜は避難所へ多くのお年寄りを連れて大移動。どこの事業所も遅くまで残ってお年寄りたちを支えていた。みんなに感謝。お年寄りに感謝。 家がどうなっているか、家族がどうなっているかわからない中、それでも頑張っている。みんなが力強く見える。守らなければならない人がいるから、守るべきものあるから頑張れる。今、日常が戻ってきている。いろいろな傷跡を残しながらも。それでも前に進まなくてはならない。だからこそ以前に増して前に進もう。
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